遠近両用メガネ

57歳の男性が、目が疲れるという訴えで受診されました。
両目は近視と老眼で、遠近両用のメガネを使用していましたが、近視に対しては度が強い状態でした。このメガネはメガネ店で合わせてもらったそうです。

遠近両用メガネは遠くの度数に近くが見える度数を加えます。この患者さんの場合、近視に対して度の強いレンズを使用しているため、近くがかなり見づらくなっていました。その結果、加入する度数も大きくなっていました。1枚のレンズに無理な度数が入っていたわけです。近視を矯正する度を弱くすれば加入度数も小さくてすみます。
患者さんに上記のことを説明してメガネを処方しました。

遠近両用のメガネを適正に合わせるのは、とても難しいです。
メガネ店がいい加減に合わせているとはいいませんが、合っていないメガネが多いのは事実です。眼科できちんと検査を受けて、処方せんをもらって、それにもとづいてメガネ店でメガネを作りましょう。

遠近両用メガネ(境目の無いタイプ)

57歳の男性が、当院で処方した遠近両用メガネ(境い目のないタイプ)のデータを持ってメガネ店に行って購入したが、そのメガネが慣れないという訴えで再受診されました。患者さんのメガネは当院で処方したメガネの規格(度数、軸など)通りでしたが、購入したメガネが幅の狭いフレームだったため、レンズ度数の分布が目に合っていませんでした。幅の広いフレームのメガネを選択していれば問題なかったでしょう。

最近、細長のフレームが流行していますが、遠近両用メガネには不適当です。このことをメガネ店の店員がきちんと説明してくれるといいのですが、知識の乏しい店員や経験の浅い店員もいます。遠近両用メガネを処方した折に当院で詳しい説明をすればよかったと思っています。

76歳の女性が、当院で処方した遠近両用メガネをかけて再受診されました。この患者さんのメガネは縦と横が同じくらい(正方形に近いくらい)の幅広いもので、患者さんは調子がいいといわれていました。
境い目のない遠近両用メガネを購入するときはメガネのフレームの形や大きさにも気を払ってください。